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水道水が飲める国は日本を含め11カ国!海外旅行での注意点を解説
水道水が飲める国は日本を含め11カ国!海外旅行での注意点を解説

日本では水道水をそのまま飲むことができますが、海外の多くの国はそうではありません。実は水道水をそのまま飲める国は全世界的に見てもかなり限られており、主に日本を含む11カ国のみだとわれています。他国で水道水がそのまま飲めない原因は、水質や水道インフラの問題などが挙げられます。それに、例え現地の人が飲んでいたとしても、日本人の体質に合わない可能性もあるため、旅行や出張などで海外に行った場合は、水道水の扱いに十分注意が必要です。この記事では、海外で水道水が飲めない理由や、海外での水道水の利用方法について詳しくご紹介します。今後海外に行く際の水道対策として、ぜひ役立ててください。

水道水が飲める国はどこ?

水道水が飲める国はどこ?

「海外に行く時は、生水を飲まないように注意して」そんな注意を聞いたことがないでしょうか。日本の高品質な水道水に慣れている私たちにとっては、水道水は飲んでも大丈夫なもの、という思い込みがありますが、海外の水道水基準や衛生状態は各国によって大きく異なります。

国土交通省が発表している令和5年版の「日本の水資源の現況」資料によると、水道水をそのまま飲むことができる国は、全世界でわずか11カ国のみ。

【水道水をそのまま飲むことができる国】
  • 日本
  • ニュージーランド
  • オーストリア
  • モンテネグロ
  • オランダ
  • デンマーク
  • アイルランド
  • アイスランド
  • ノルウェー
  • スウェーデン
  • フィンランド

また、そのまま飲めるが注意が必要な国は29カ国となっています※1

この状況を踏まえて、農林水産省では「海外旅行では生水と生ものに注意!」と呼びかけています。煮沸処理を行わない生水は、病気の原因となるため、飲む場合は3~5分間の煮沸が必要だというのです。どうしても生水を飲まなければいけない状況以外は、信頼できるメーカーの缶・瓶・ペットボトル飲料を選ぶようにした方が良いでしょう※2

多くの国で水道水がそのまま飲めない理由

日本のように「水道水がそのまま飲めること」は、全世界の視点で見ると、かなり稀で恵まれた状況だといえるでしょう。しかし、なぜその他の多くの国では水道水がそのまま飲めないのでしょうか。そして、その状況が問題だとわかっていながらも、なかなか水道水の安全性を確保できないのはなぜでしょうか。そこには、複合的な原因が複雑に絡み合っています。

インフラが整備されていないから

インフラが整備されていないから

水道水の原水は、ダムに溜まった水や川などから取り入れた水です。しかし、これらの水は汚れているためそのまま飲むことができません。安全に飲める水道水にするためには、沈砂池で取水した水の砂や泥を沈めたり、薬品混和池で水のにごりを固める凝集剤を入れたり、活性炭吸着池で分解されたにおいの元を活性炭に吸着させたりと様々な工程を経る必要があります※3

この作業には、高度な浄水処理施設や信頼性の高い配管システムが必要となるため、インフラの整備に膨大なコストと時間がかかります。このコストと時間を割けずに、浄水の整備が整っていない国が多くあるのです。

浄水処理施設が整っていない場合、水道には川や湖、地下水から採取した水がそのまま供給されます。他にも、水道を通さずに川や水、井戸などから取水した水をそのまま使っている場合もあるでしょう。これらは何も処理されていない生水ですから、水の中に細菌やウイルス、化学物質が残っている危険性があります。そのため、そのまま飲むと病気の感染などの恐れがあるのです。

また、各国の状況によっては、都市部ではインフラが整っているものの、農村部でインフラが整っておらず、水道水の安全性が確保できない地域もあるようです。

水質が悪いから

水質が悪いから

しかし、インフラが整っていないとはいえ、その土地に住む多くの人は水道ができる前から、その土地の川や湖の水を使用していたはずです。以前は問題なかった水が現代になって問題になっているのは、工場排水や農薬、未処理の生活排水などによる水質汚染が深刻化しているケースが増えているから。

かつて安全だったはずの水源が、時代とともに次々に汚染されてしまい、そのままでは飲めなくなったというケースも少なくないでしょう。特に発展途上国では水質管理が不十分であり、安全な飲料水の供給が困難な場合が多く見られます。干ばつがあると地下水を利用することが増えますが、地下水には有害物質が含まれていることがあり、水質の維持は困難です。

水質汚染に関しては、日本も決して他人事ではありません。今でこそ水道水が安全に飲める国ではありますが、高度成長期時代には産業排水や生活排水による汚染が原因で「足尾銅山鉱毒事件」や「イタイイタイ病」、「水俣病」など多くの問題が起こっていました。これらの問題を契機に、旧水質二法や水質汚濁防止法などが制定され、長い時間をかけて水質汚染に向き合ってきたからこそ、現在の「安全な日本の水」があるのかもしれません。

水源を確保できないから

水源を確保できないから

周囲を海に囲まれ、豊富な水資源を持っている日本人にはピンとこないかもしれませんが、地域によってはそもそもの水源確保が難しいところもあります。
中東地域やサハラ砂漠以南の地域では、乾燥した気候や地下水の枯渇により、水源の確保が困難であることは想像に難くありません。

しかし、水不足の危険があるのは砂漠地域など、もともと乾燥していた地域だけではありません。特に近年、地球温暖化や人口増加により、淡水の供給量不足について警鐘が鳴らされています。

国連防災機関によると、この20年とその前の20年を比較した場合、干ばつは1.29倍、洪水は2.34倍も増えており、増える異常気象が水不足を悪化させていることがわかります。※4

さらに、世界気象機関が2021年に公表した予測では、地球温暖化や人口増加などによって2050年までに世界で50億人、2人に1人が水不足の状態に陥るといわれています。水は命の源で、生命を維持するために欠かせない重要な資源です。水不足は深刻な争いにつながる恐れがあり、実際に中東では水不足が深刻化した地域で、農業用水をめぐる部族同士の対立から銃撃戦が起きたともいわれています。

日本の水は安全性が高い

日本の水は安全性が高い

前述した通り、日本の水道水は、高い安全性が特徴です。
水道水の安全性を確保する法律である「水道法」は1957年に交付され、時代に合わせて改正が加えられ、令和元年にも人口減少に伴う水の需要の減少、水道施設の老朽化、深刻化する人材不足等の水道の直面する課題に対応した改正が加えられています※5

水道法では、一般細菌や大腸菌、カドミウム、水銀など確認するべき51の「水質基準項目」が設けられており、これらが基準値以下になるか厳しく検査を行い、この水質基準を満たすよう検査が義務づけられています。水質基準は見直しも行われており、目標値の再設定や浄水処理対応困難物質のカテゴリーを設定するなど、安全性を高めるために時代とともにアップデートが行われています※6

他にも、残留塩素濃度の維持や放射性物質や農薬の不検出、有害金属や有害有機物の濃度の低さなどが評価項目として挙げられるほか、定期的な水質検査を通じて、常に高い水質基準を達成しています。

また、各自治体でも水道水の品質・安全性を維持する取り組みが行われており、例えば東京都水道局は「あんぜん・あんしん水質指標」を定め、厳格な水質管理を行っています。都内131か所にある給水栓(蛇口)の水道水の品質を、水質基準適合率や農薬類不検出率など7項目について評価を行い、全ての給水栓(蛇口)において、「あんぜん・あんしん水質指標7項目を100%達成する」ことを目指す取り組みを行っています※7

海外で水道水を使う際の注意点

これまでの内容で、水を取り巻く環境は世界各国様々で、なかには使用の際に十分な注意が必要な国もあることがわかったでしょう。しかし、海外へ行った時に水道水をまったく使わない、というのは現実的ではありません。シャワーや歯磨きなどの生活用水に水道水を使うこともあるほか、飲食店などで水が提供される場合もあるかもしれません。そこで、海外で水道水を使う際や水を提供される際などの注意点をまとめてご紹介します。

うがいや歯磨き・氷の使用は控え、海外の水道水は口に含まない

うがいや歯磨き・氷の使用は控え、海外の水道水は口に含まない

日本にいるときは、歯磨きやうがいは水道水で行っている人がほとんどではないでしょうか。しかし、海外の水道水は安全性に疑問が残るため、歯磨きやうがいなど口に入る水はミネラルウォーターを使用することが推奨されています。

「吐き出すから大丈夫でしょう」と思うかもしれませんが、口内に残った水が体内に入り、ウイルスや細菌を取り入れてしまう可能性もあります。基本的に、海外の水道水を口に含むのは避けてください。シャワーを浴びる際も口を閉じて水を飲み込まないように、十分注意しましょう。

また、暑い国などでは飲み物に氷が入っていることもありますが、この氷は水道水から作られている可能性があるため避けるようにしましょう。生野菜のサラダなども、水道水で洗っており、その水が付着している可能性があるため避けた方が無難です。

現地の人が飲んでいても飲まず、ミネラルウォーターを飲むようにする

現地の人が飲んでいても飲まず、ミネラルウォーターを飲むようにする

「水道水をそのまま飲めない」といわれている国でも、現地の人が美味しそうに水道水を飲んでいる場合があります。それを見て安心して水道水を口にするのは絶対にNG。基本的にはミネラルウォーターを飲むようにしましょう。

その土地の水を飲み慣れている現地の人は水質への耐性があるため、飲んでも問題ないことが多いのですが、違う土地で育った日本人にはその耐性がない可能性が高いため危険です。旅行者は缶や瓶、ペットボトルの水を使用するのが安全なので、必ず飲用水は購入しておくようにしましょう。

ただし、地域によっては缶や瓶、ペットボトルの中にただ水道水を入れて売っている場合もあるかもしれません。しっかりと封がされていること、信頼できるメーカーであることを確認して購入するようにしましょう。

海外で水道水を飲んでしまったときの対処

海外で、水道水を口にしないように十分気をつけていたとしても、気づかずに飲んでしまったりシャワー中に口に入って飲み込んでしまったり、というケースもあるでしょう。そんな時は、まず十分に口をゆすぐことが大切です。万が一飲んでしまった時の対処法をあらかじめ確認しておき、冷静に対処するよう心がけましょう。

口を十分にゆすぐ

口を十分にゆすぐ

水道水を飲み込んでしまった時は、まず口の中に残っている水分をしっかり吐き出しましょう。それでも、まだ口の中に水が付着している可能性があり、そのまま飲み物を飲んだり食事を食べたりしたら、水をさらに飲み込んでしまう恐れがあります。

そのため、ペットボトルの水やマウスウォッシュで口を十分にゆすぎ、口の中に残っている水道水を徹底的に洗い出しましょう。こうすることで、体内に取り込む水道水の量を減らし、体調を崩すリスクを下げることができます。

水分を取る

水分を取る

細菌やウイルスに汚染された水道水を飲んでしまった場合、下痢や軟便、嘔吐などの症状が起こる可能性があります。そうなると心配なのが脱水症状。
脱水症状は体温を上昇させる、血圧が低下してショック状態を起こすなど、命に関わる危険性があります。

下痢などの症状が出てからでは水分補給が難しくなるため、海外の水道水を飲んでしまったら、速やかに安全な水で水分補給を行いましょう。その後、下痢などの不調が起こったとしても、脱水症状を防ぐことができ、また症状も軽くなる可能性があります。

体調の変化に気を付ける

体調の変化に気を付ける

水道水を飲んだ際、体調の変化は数時間後に起こる場合もあれば数日後に起こる場合もあります。例えば細菌感染症の一種であるレジオネラ症の潜伏期間は2~10日。飲んですぐに変化がないため大丈夫だと思っていても、後々になって重篤な症状が出る可能性もあります。

そうなった時もすぐに対処できるよう、水道水を飲んだ時間やその後の体調の変化を記録しておくようにしましょう。すると、具合が悪くなった時にも医師にどのような症状が起きたのかを正確に伝えることができ、素早い治療の助けとなります。

まとめ

海外で水道水をそのまま飲める国は限られており、多くの国ではインフラの整備不良や水質汚染、水源の不足が原因でそのまま飲めないことがほとんどです。海外旅行の際には、基本的にはペットボトルの水を使うことを推奨されているため、十分に準備して行くようにしましょう。うがいや歯磨き、氷の使用にも注意して、極力口に水道水を含まないようにすることが大切です。現地の人が飲んでいることは、日本人にとって安全である証明にはなりません。まずは水道水を口にしないことを第一に心がけ、万が一、水道水を飲んでしまった場合には口をゆすぎ、水分補給を行い、体調の変化を記録するようにしましょう。

参考文献

  1. ※1:https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/mizsei/content/001737484.pdf
  2. ※2:https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/abroad.html
  3. ※3:https://www.pref.chiba.lg.jp/suidou/jousui/suishitsu/dekirumade/index.html
  4. ※4:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221124/k10013901771000.html
  5. ※5:https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/watersupply/stf_seisakunitsuite_bunya_topics_bukyoku_kenkou_suido_suishitsu_index_00001.html
  6. ※6:https://www.mlit.go.jp/common/830003703.pdf
  7. ※7:https://www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp/suigen/anzen.html