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PFAS(有機フッ素化合物)とは?全国で問題になっている理由や規制について解説
PFAS(有機フッ素化合物)とは?全国で問題になっている理由や規制について解説

昨今、ニュースなどでPFAS(ピーファス)という言葉を聞く機会が増えています。全国の水道水でPFASが検出されたため、水道水の安全性について疑問の声が挙げられているのです。
PFASがここまで話題になっている理由は、健康リスクが明らかになり、現在全世界的に規制が進められている成分だからです。

しかし、PFASはその危険性が知られる前は食品包装や衣類、調理器具など、日常生活の多岐にわたって使用され続けてきました。そのため、生活の中で知らず知らずのうちにPFASを取り入れてしまっている可能性もあるのです。

この記事では、PFASとはどういうものなのか、また、人体にどのような影響を与えるのかについて、詳しく解説します。

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PFASとは

PFASとは

そもそもPFASとは、炭素とフッ素の強固な結合を持つ化学物質の総称で、正式名称は「ペルフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物」といいます。
PFASには多くの種類がありますが、これらの化合物は耐熱性・耐薬品性・撥水性・撥油性に優れており、さまざまな産業や日常生活で広く使用されています。

それぞれの特徴を具体的に見ていくと…

● 耐熱性:

高温環境でも安定しており、変質しにくい。

● 撥水性・撥油性:

水や油を弾くため、表面処理剤として使用される。

● 化学的安定性:

分解されにくく、環境中に長期間残留する。

などの特徴があります。PFASの代表的な物質としては、以下のようなものがあります。

● PFOA(ペルフルオロオクタン酸):

撥水性や撥油性が高く、かつては多くの製品に使用されていましたが、健康リスクが指摘され、現在では使用規制が進んでいます。

● PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸):

特に消火剤や表面処理剤に使用されていましたが、環境への影響から規制が進められています。

PFASが使用されているもの

PFASが使用されているもの

PFASは、加工品などを作る際にとても便利なため、私たちの暮らしの中にもたくさん使われています。
例えば、以下のような製品や用途などが挙げられます。

● 食品包装:

耐油性や撥水性を持っているため、ファーストフードの包装やピザボックスなどに使用されています。

● 衣類:

防水加工されたアウトドアウェアやスポーツウェアに使用され、雨や水から身を守ります。

● 消火剤:

特に航空機の火災に使用される泡消火剤に含まれています。

● コーティング剤:

フライパンや調理器具の焦げ付き防止コーティングに使用されています。

現代の便利な生活において、PFASはすでに当たり前の存在になっているといっても過言ではないでしょう。

PFASが問題になっている理由

PFASが問題になっている理由

このようにPFASはすでに、私たちの暮らしから切っても切り離せないものになっています。その総数は12,000以上あるといわれていますが※1、そのなかでも特にPFOS、PFOAなど一部の物質は各研究データから健康リスクがあることがわかり、規制が進められています。
PFASは暮らしのあらゆる場面で使用されているため、環境中に広く存在しており、私たちが普段飲んでいる水道水にも含まれる可能性があります。
実際にNHKが各調査をもとにまとめた「水道水のPFAS検出状況マップ※2」を確認すると、様々な地域で暫定目標値を超過したPFASが検出されていたことがわかります。

PFASは耐水性や耐油性を持つため、さまざまな製品に使用されてきたものの、その特性のせいで環境中での分解が困難となり、長期間にわたって蓄積されることが問題視されています。時間が経ってもなかなか分解されない特徴は、「永遠の化学物質」と呼ばれているほど。
また、人間の体内に取り込まれた場合でも、長く滞留することが研究によって明らかになっています※3

人体への影響について

人体への影響について

PFASは、人体にさまざまな健康リスクをもたらす可能性があるといわれ、人に対しては免疫系、血清中コレステロール、肝臓、生殖、腎臓がん・精巣がん、甲状腺ホルモンなどへの影響が指摘されています。
しかし、どの程度の量や濃度でどのような影響を及ぼすかについては、現時点ではまだ明らかになっていません。また、近年の研究では、PFASが神経系にも影響を及ぼす可能性があると指摘されており、今後さらなるリスクが明らかになる可能性もあるでしょう。

体内にPFASを摂取してしまった場合、摂取量が減れば徐々に体内濃度は下がり、ゆっくり排泄されるといわれています。
しかし、体内の濃度が半分になるまでにかかる期間はPFOSで約3.1~7.4年、PFOAで約2.3~8.5年と見積もられており、決して短い期間ではありません。※4

PFAS規制

このように、PFASは環境や健康に対する影響が懸念されている化学物質群であり、現在進行形で規制が強化されています。
日本や世界で、どのような規制が行われているのか、具体的に見てみましょう。

日本のPFAS規制

日本のPFAS規制

日本では、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)に基づいて、PFOSの輸入や製造が2010年に禁止、それを追うように2021年にPFOA、2023年にPFHxSの製造・輸入が原則禁止となりました。
PFHxS(ペルフルオロヘキサンスルホン酸)は、2023年1月に出された環境省の参考資料「PFHxS及びその塩の有害性の概要」で、動物へのPFHxS投与実験において、甲状腺への影響、肝臓への影響、神経伝達系への影響などが観察されたという報告が挙がった成分です。防水加工剤や消火剤として多く利用されていましたが、こちらも原則禁止となりました。※5
また、2020年には水道水や地下水に関する暫定目標値が設定され、PFOSとPFOAの合計で50ng/Lを設定、2021年にPFHxSが目標値なしの要検討項目に設定されています。

しかし、設定数値はあくまで暫定目標値。「体重50kgの人が水を一生涯にわたって毎日2リットル飲み続けても、この濃度以下であれば健康に悪影響が生じないと考えられる水準」を根拠に設定された数値だそうですが、どの程度の濃度なら安心できるのかは、まだ確定してはいません。

世界のPFAS規制

世界のPFAS規制

各国によって規制の内容は異なりますが、特にEUやアメリカではPFASの使用や製造に関する厳しい規制が導入されています。
EUでは、REACH規則に基づき、約10,000種類のPFASが規制対象として、製造や使用を制限。日本がまだPFOS・PFOA・PFHxSのみしか規制対象になっていないことを考えると、かなり厳しく制限されていることがわかります。

一方、アメリカでは、EPA(環境保護庁)がPFASに関する戦略的ロードマップを2021年に発表しています。国家的なPFAS検査戦略や、これまで以上に飲料水の規制を確立していくなど、多角的な視点からPFAS対策を実施。
2024年には飲料水中のPFAS濃度に関する新たな基準が設定されており、今後ますます取り組みが進んでいくと考えられます。

PFASを摂取しないためにできる対策

日本では、PFASの暫定目標数値が設定されてはいるものの、PFASのリスクについてはまだ明らかになっていないことも多いため、できれば摂取そのものを避けた方がベターです。

そこで、個人でできるPFAS対策をご紹介します。

浄水器を使用する

浄水器を使用する

「水道水のPFAS検出状況マップ※2」からもわかる通り、近年では水道水からPFASが検出される事例が増えています。普段何気なく飲んだり、調理に使ったりしている水に、実はPFASが含まれていたという可能性もゼロではありません。
そのため水道水を飲用に使う際は、浄水器を使ってPFASを除去すると良いでしょう。なかでも、活性炭フィルターや逆浸透膜(RO膜)を使用した浄水器であれば、水道水に含まれるPFASを70~80%以上除去できるといわれています。
浄水器にも様々な種類があり、除去できる物質に違いがあるため、購入する際は必ずPFAS除去にも対応しているものを選ぶようにしましょう。

PFASが含まれない調理器具を選ぶ

PFASが含まれない調理器具を選ぶ

PFASは様々なものに使用されていますが、口にするリスクが高いものとしては、フライパンなどの調理器具が挙げられます。焦げ付きにくく、油をひかなくてもスルンと食材がとれるようなフッ素加工の調理器具は、PFASが使われている可能性大。
調理中、食品にPFASが移行するのを防ぎたいと考えるならば、鉄製やステンレス製の鍋やフライパンの使用がおすすめです。
これらはフッ素加工が施されていないため、比較的安全性の高い製品だといえるからです。

最近では、調理器具にあらかじめ「PFAS・PFOAフリー」という表記があるものも増えています。PFASに対する問題意識が高くなっていることの表れでしょう。

ウォーターサーバーを使用する

ウォーターサーバーを使用する

PFASは水道水に含まれることがあるため、日頃飲用したり調理に使ったりする水を、すべてウォーターサーバーに変える、という方法もPFAS対策として有効です。
メーカーによって違いはありますが、水を自宅まで宅配するウォーターサーバーの場合、採水地にこだわり、安全性とおいしさをとことん追求したミネラルウォーターが届けられることが多いようです。安全性を謳っているメーカーであれば水質チェックもきちんと行っており、ホームページなどで検査結果も公表しています。

PFASが含まれていないかも確認できれば、いつでも安心して飲むことができますよね。日常的に摂取する水はおいしく、かつ安全なものが良いと考えているならば、ウォーターサーバーの導入を検討してみても良いでしょう。

PFAS対策ならウォーターワンのウォーターサーバーがおすすめ

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ウォーターサーバーを扱っているメーカーは数多くありますが、PFASが気になるという人には『ウォーターワン』のサーバーがおすすめです!

『ウォーターワン』の天然水は、PFASのうち有害性が指摘される規制対象物質「PFOS」と「PFOA」が含まれていないことが、水質検査の結果からわかっています。
また、『ウォーターワン』は厳選した富士山・南阿蘇・沖縄・島根の4箇所の採水地から水を選ぶことができ、いずれの水でも自然の恵みをそのままボトリング。さらに、非加熱で処理しているため、健康づくりに役立つ酵素もたっぷり含まれた状態で自宅までお届けします。

ボトルのタイプは、使い終わったら家庭ゴミとして捨てることができるワンウェイ方式。水を使い切るとボトルがぺしゃんこに潰れるので、嵩張らずにゴミに出すことができ、空ボトルを保管しておくスペースも必要ありません。
一度きりしか使わないワンウェイボトルだからこそ、毎回新品のボトルに水が充填して届けられ、衛生的にも安心です。PFASはもちろん、そのほかの雑菌なども気になる、という人でも安心して使うことができるでしょう。

まとめ

PFASは広く利用されてきた耐水・耐油性物質ですが、近年の研究から、人体や環境への長期的影響が懸念されている物質とされています。そのため、世界各国でPFAS規制が進み、日本でも水道水中のPFAS暫定目標値が定められるなど、管理・対策が強化され、今後ますます厳しく規制されていくことでしょう。
水道水に混入すること自体は防げませんが、日常生活で浄水器を使用したり調理器具を見直したりなど、個人でできる実用的な対策もあります。

飲用水を安全なものにしたい場合は、ウォーターサーバーの利用を検討するのがおすすめ。自分と家族の健康のために、できることから始めてみてはいかがでしょうか。

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参考文献

  1. ※1:https://www.nippon-foundation.or.jp/journal/2024/104571/sustainable
  2. ※2:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241201/k10014653471000.html
  3. ※3:https://chemical-net.env.go.jp/column_kizuki_matsuoka.html
  4. ※4:https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/kankyo/sonota/pfas/qa_kenko
  5. ※5:https://www.env.go.jp/content/000104205.pdf