WaterOneコラム

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海水をしょっぱく感じるのは、塩が多く含まれているためです。実際に舐めるとわかる通り、とても飲用に適しているとはいえず、例え海上で遭難して喉の渇きを感じても海水を飲んではいけないとまでいわれています。
しかし、なぜ海水には人がしょっぱく感じるほどの塩分が含まれているのでしょうか?溶け込んでいる大量の塩分は一体どこからきたのか、また塩分濃度はどのくらいなのか、地球の約71%もの表面積を誇る広大な海の塩分濃度がどの地点でも同じものなのか、考えれば考えるほど疑問がわきます。そこでこの記事では、海水の塩分濃度や塩が含まれている理由、海水を飲んではいけない理由などを解説します。
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海水の塩分濃度は約3.5%

海水の成分を確認すると、水分が約96.5%で塩分が約3.5%。つまり、海水1Lに対して約35gもの塩分が含まれているという計算になります※1。35gという数字だけではピンとこないかもしれませんが、これは大さじ2と1/3杯もの量。ちなみに、厚生労働省が「日本人の食事摂取基準」(2025年版)にて推奨している1日の食塩摂取量は、15歳以上の男性が7.5g未満、女性が6.5g未満です※2。日頃よく飲んでいる500mlペットボトル分の海水にさえ、1日の塩分目安量を超える塩が含まれているのです。
海水に含まれる塩分はそのほとんどが塩化ナトリウムで、その他にもいろいろなものが混ざっています。
- 塩化ナトリウム(NaCl)77.9%
- 塩化マグネシウム(MgCL2):9.6%
- 硫酸マグネシウム(MgSO4):6.1%
- 硫酸カルシウム(CaSO4):4.0%
- 塩化カリウム(KCL):2.1%
- その他:0.3%
海水のしょっぱさは、主に塩化ナトリウムの塩分によるものですが、マグネシウムやカリウムによる苦味や酸味などが組み合わさるため、より複雑な味わいになっています。
日本と海外で海水の塩分濃度は違う?

地球上の海の面積は約3億6,000万平方kmで、これは地球全体の約71%を占める大きさです※3。太平洋や大西洋など地域によって海の名前は異なりますが、世界地図や地球儀で確認すると世界の海はすべてひとつにつながっていることがわかります。同じ“ひとつの海”なので、海水の塩分濃度も3.3~3.5%ほどでほぼ世界共通となっています。
0.2%という誤差が生じる理由は、地域による気候の差です。水は温かいほどよく蒸発するため、気温の高い赤道域ではどんどん蒸発していき、水分量が少なくなった分だけ塩分濃度が高くなるのです。蒸発した水蒸気は高緯度域、日本なら北海道のような寒い地域で雨として海に降り注ぐため、北方の海ほど塩分濃度が低くなるといわれています。
また、同じ緯度でも北大西洋の方が北太平洋より塩分濃度が0.2%高いことが知られています。これは、大西洋の赤道域で蒸発した水は貿易風によって太平洋へ運ばれるのに対して、北太平洋で蒸発した水はロッキー山脈にぶつかって大西洋まで届かないため。大西洋の水の方が少なくなるので、塩分濃度が高くなるのです。
わずか0.2%の差は大きな違いに感じられないかもしれませんが、この塩分濃度の違いが海洋の大きな循環「海洋のコンベアベルト」を作り出します。塩分は濃度が高いほど水が重くなるため、塩分濃度の違いで上方の水が下方に潜り込む現象が起き、海全体の大きな循環が起きるのです※4。
海水にはなぜ塩分が含まれているの?

なぜこれほどまでに大量の塩分が海に溶け込んでいるのか、疑問に感じる人もいるでしょう。この塩の由来を知るためには、地球の誕生を理解する必要があります。
約46億年前、微惑星が衝突し合ってマグマに覆われた地球が誕生しました。当時の地球は高温で内部から水素や水蒸気などのガスが噴出し、さらに微惑星内にあった水素・水蒸気・塩素ガス・硫黄ガスなどが放出、上空に溜まって大気を形成していたとされています。
地球誕生から数百年後には表面温度が100℃前後まで低下、マグマが冷えて岩石になり、さらに上空に溜まっていたガスが雨となって地上に降り注ぎました。その後、再び地球の温度が上がって冷やされる、という過程が繰り返されて海ができました。その際、大気中の水蒸気に塩素ガスが溶け込んでいたため、地球原初の海は酸性だったといわれています。
酸性の海はマグマが冷えてできた岩石を溶かしはじめ、長い年月をかけて岩石のナトリウムや鉄、カルシウムを溶かして中和されていきました。その過程で、海水中のナトリウムイオン(Na+)と塩素イオン(Cl-)が反応して塩化ナトリウム(NaCl)ができ、現在のような成分組成になったのです。
海水を飲んではいけない理由
長い年月をかけて育まれてきた地球上の海水は、約3.5%もの塩分濃度があるため飲用には適しません。しかし、塩分以外にも飲んではいけない理由があります。ここでは、それらの理由を詳しく見ていきましょう。
塩分の過剰摂取で病気になる

前述した通り、1日の食塩摂取量の目安は男性が7.5g未満、女性が6.5g未満。塩分の摂取量に目安が定められているのは、摂りすぎると様々な病気のリスクを高めるためです。塩分を摂りすぎると体内の塩分濃度を薄めようとして水分を過剰摂取してしまい、多すぎる水分と塩分によって血液が多く作られすぎて血管や心臓に負担がかかってしまいます。また、塩分を排出する機能を持つ腎臓にも過剰に負荷がかかります。
- むくみ(浮腫)
- 高血圧
- 動脈硬化
- 腎臓病
- 尿路結石
- 骨粗鬆症
ただでさえ日本人は塩分の摂りすぎだといわれています※5。通常の食生活ですら減塩を心がけないといけないのに、塩分が多い海水を飲むなどもってのほか。病気のリスクを避けるために、海水の飲用は避けるべきです。
海水に含まれる有害物質を飲んでしまうリスクがある

海洋ゴミの問題は近年深刻化の一途をたどっており、このままでは「2050年には魚より海洋ごみの量が多くなる」とまでいわれています※6。それほど海にはゴミがあふれており、昨今では5mm以下の微細なプラスチック「マイクロプラスチック」も問題になっています。
マイクロプラスチックとは、海に流れ着いたゴミ袋や食品トレイなどが紫外線や波によって細かく分解されたもの。プラスチックは自然に分解されず海洋中に残り続けてしまうため、何も対策しなければ蓄積していく一方です。まだ調査段階ではあるものの、マイクロプラスチックは海洋生物や人体への悪影響も懸念されています。
また、ゴミ以外にも海水には産業廃棄水などが含まれている可能性があります。ゴミや廃棄水を体内に取り入れてしまうリスクがあるため、海水の飲用は避けた方が良いでしょう。
細菌や寄生虫の感染・寄生リスクがある

海水中には様々なウイルスや細菌が含まれており、過去には米国メリーランド州の夏の海水1ml中に10億個ものウイルスが観察されたという例があります。海水中に存在しているウイルスや細菌は様々ですが、一例を挙げると腸炎ビブリオやビブリオ・バルニフィカス、腸管出血性大腸菌、ノロウイルス、肝炎ウイルスなど。
また、菌類以外にクリプトスポリジウムやジアルジア、アニサキスといった寄生虫も存在しています。ウイルスや細菌や、寄生虫に感染・寄生されると、下痢や腹痛、肝炎、嘔吐などの症状を引き起こす可能性があり、健康面でのリスクが高まります。
海洋深層水なら飲んでも大丈夫?

このように海水は飲用に適さないものの、店頭で販売されているミネラルウォーターなどに「海洋深層水」と表記されているのを見たことはないでしょうか。海洋深層水とはその名の通り海の深い層にある水のことで、一般的には水深200m以深にある海水のことを指します。
太陽光が当たる表層には植物プランクトンや藻、魚などたくさんの生物が集まっていますが、光が届かない深層は植物プランクトンなどが生きていけず、人間の生活排水も届かないため清浄な環境が保たれています。また、水温が低く保たれているため、年間を通して水質が安定。さらに、海底火山の活動によってマグネシウムやカルシウムなどのミネラルが豊富に含まれています。このような特徴があるため、美容や健康にも良いといわれ、飲用水として販売されています。
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ボトルは注ぐたびに収縮して空気を含みにくい「エアレスボトル」で、使い切ったら潰して家庭ゴミに出せるワンウェイボトル方式を採用。品質劣化しづらく、新鮮な状態で使い続けることができます。また、サーバーはチャイルドロックの機能が付いているので、小さなお子さまがいるご家庭でも安心して使用できます。
海水は飲めないが海洋深層水なら飲める
海水の塩分濃度は約3.5%と高めなうえ、有害物質の摂取リスクや細菌の感染リスクがあるため、飲用は避けるようにしましょう。ただし、表層の海水ではなく、水深200mよりも深い層で採水された海洋深層水は飲用水として販売されており安心して飲むことができます。
しかし、一般的な海洋深層水は硬水で飲みづらいため、ゴクゴクおいしく飲みたい人には『ウォーターワン沖縄』がおすすめ。豊かな久米島の海で採水されて海洋深層水で、硬度10以下の超軟水のためくせがありません。水質検査結果も公表しているので、毎日の暮らしに安心して取り入れることができますよ。おいしくて安全な海洋深層水を飲みたい人は、ぜひ『ウォーターワン沖縄』を検討してみてください。
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参考文献
- ※1:https://www.thr.mlit.go.jp/sendai/oyakudachi/sougou/kaigan/sougou/data/leader-034.pdf
- ※2:https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001396865.pdf
- ※3:https://www.jsanet.or.jp/qanda/text/q1_02.html
- ※4:https://wwwoa.ees.hokudai.ac.jp/readings/2010/ohshima_ice-ocean01.html
- ※5:https://www.city.yokohama.lg.jp/hodogaya/kenko-iryo-fukushi/kenko_iryo/kenkozukuri/nutrition/eiyo-enbun.html
- ※6:https://www.nippon-foundation.or.jp/journal/2020/43293/ocean_pollution/